「自分でゲームを作ってみたい!」と思ったことはありませんか?
ゲーム制作にはプログラムやデザインなどさまざまな要素がありますが、最初に必要なのがアイデアを形にすること。すなわち、企画書を書くことです。
この記事では、未経験の方でも書けるように、ゲーム企画の基本と作り方をわかりやすく解説します!
本記事でわかること
- 企画書の目的
- 企画書の書き方
- 企画書のコツ
企画書とは?
企画書とは、ゲームのコンセプトや仕様、ターゲットなどを整理し、関係者に伝えるための文書です。ビジュアルや文章を使い、アイデアを具体化する役割を持っています。
単なるアイデアメモとは異なり、企画書はゲーム制作の指針となるものです。
特に、外部の関係者(出資者、パブリッシャー、クライアントなど)に対して、ゲームの魅力や価値を伝えるプレゼン資料として重要な役割を果たします。また、チーム開発においても、全員が同じ方向性を持って制作を進めるための基盤となります。
企画書に決まった正解はありません。ゲームのジャンルや規模、企画書を見せる目的によって構成や内容は変わるからです。
例えば、シンプルなカジュアルゲームなら短くても十分ですが、大規模なゲームではシステム設計や世界観設定を詳しく記載する必要があります。そのため、目的に応じた適切な形を考えることが大切です。
企画書の目的

企画書は、誰に向けて書くかによって目的が変わり、求められる内容も異なります。
企業や出資者向けならビジネス面の説得力が重要になり、チーム向けなら開発の指針としての分かりやすさが求められます。個人制作の場合は、アイデアを整理し、方向性を明確にすることが目的になります。
出資者向け
企業への提案で使用する企画書は、マーケティングデータや競合分析が求められます。出資を受ける場合は、ビジネス面での強みを示すことが重要です。
就活用
就職活動での企画書作成では、応募先企業の研究が重要です。企業ごとに求める企画が異なるため、理念や開発タイトルを調べ、方向性に合った内容を考えましょう。
チームメンバー向け
開発チーム向けの企画書では、何より「わかりやすさ」が重要です。
文章だけでなく、図や表を活用し、直感的に理解できる形にしましょう。必要に応じて、他のゲームの参考資料を添付するのも有効です。内部資料のため、問題はありません。
個人制作用
個人制作でも企画書を書くことをおすすめします。アイデアが整理され、制作の方向性が明確になります。個人制作用の企画書は、装飾は最小限にシンプルにまとめるのがポイントです。
後日、サンプルとして私の企画書を公開する予定です。
企画書の作り方
以下の要素を簡潔にまとめましょう。
- コンセプト・ターゲット・プラットフォーム
- ゲームの目的
- ゲームの基本システム
- ゲームの世界観・キャラクター
- 制作スケジュール
企画書は、読んだ人に興味を持ってもらうために書きます。可能であれば誰かに見てもらい、反応を見るといいです。
人に見てもらう場合は、感想よりも、態度に注目しましょう。
感想はどうしても気をつかったものになります。企画書を読んでいるときの表情や、ページをめくる感じを注意深く観察するといいです。何度も前のページに戻るなら、わかりにく企画書なので修正しましょう。
コンセプト・ターゲット・プラットフォーム
- コンセプト: プレイヤーにどんな体験を提供するのか。ゲームの方向性を端的に示します。
- ターゲット: 企画したゲームはどんな人が遊ぶのか。年齢層、ゲーマー層(カジュアル/コア)などを明確に。
- プラットフォーム: PC、スマホ、コンシューマー機など、どこでプレイできるゲームなのかを決定します。
企画書の中で最も重要なのは「コンセプト」です。ターゲットやプラットフォームは、コンセプトと相互に影響し合うため、一緒に考えます。プラットフォームは決まった状態から始まることも。
ゲームの概要・特徴
- ゲームジャンル: RPG、アクション、シミュレーションなど。
- プレイスタイル: シングルプレイかマルチプレイ(協力/対戦)か。
- ボリューム: 短編か長編か、どのくらいのプレイ時間を想定するか。
- 主な特徴: 他のゲームと差別化できる要素。
- タイトル: 企画書の段階では、仮でも大丈夫です。
一般的な分類だけでなく、ゲームの特徴を具体的に伝える。ゲームのテンポ感やプレイ時間の目安も伝え、より具体的なイメージを持ってもらいます。
大切なのは、「このゲームをプレイすると、どんな体験ができるのか?」を企画書を読んだ人が具体的にイメージできることです。
また、ボリュームを明確にすることで開発規模や必要なリソースの見積もりがしやすくなります。ゲームの独自性もしっかりアピールしましょう。
ゲームの基本システム
- ゲームルール: どのように進行するのか。
- 操作方法: キーボード、タッチ、コントローラーなど。
- インターフェース: 必要なUI要素、HUD(ヘッドアップディスプレイ)の構成。
ゲームの概要・特徴で説明した要素が、具体的にどのようなシステムとして実装されるのかを整理します。
ゲームルールを決めることで、プレイヤーの行動指針が明確になります。
ゲームは基本的に、プレイヤーに何らかの行動を求め、それに対するリアクションを返すことで進行します。最初はシンプルな目的を与え、徐々に課題を難しくしていくことで、プレイヤーに達成感を感じさせることが重要です。
また、新しい要素は必要性とセットで提供しましょう。すぐに使わせることはとても重要です。時間差があると、わかりにくいゲームになってしまいます。
シンプルで直感的なシステム設計を意識すると、プレイヤーにとってもわかりやすいゲームにできます。
ゲームの世界観・キャラクター
- ストーリー概要: どんな世界で、どんな物語が展開されるのか。
- ビジュアルスタイル: 2D、3D、ドット絵、リアル調など。
- 主要キャラクター: 主人公や敵キャラなど、重要な登場人物。
企画の後半に決めるのが一般的です。コンセプトが固まると、世界観やキャラクターは自然と決まることも多いです。
ただし、シミュレータやキャラクターゲームなど、世界観やキャラクターそのものがコンセプトになることがあります。
企画書のコツ
複雑な作業をシンプルにしてから始めるのがコツです。
装飾は最後にまとめてやると決め、まずは最後まで書き切ることを優先しましょう。
画像探しは一度にまとめてやった方が効率がいいですし、装飾をしながら書くと変更があったときの修正が大変です。また、最後まで完成させたけど完成度が低くてボツにした場合、多くの時間がムダになります。
文字は少なめで画像中心を意識
文章は短く。そして、キャッチーに。
企画書は、「読みやすさ」が重要です。視覚的な要素を活用し、直感的に伝わる企画書を目指しましょう。読むではなく、見てわかるが理想です。絵を描けない場合、レイアウトやアイコンで工夫しましょう。
まずは見出しだけ書く
各ページの文章も最初から細かく書き込むのではなく、見出しだけ書いて全体の流れを確認しましょう。
最後まで見出しを書き切ってから、イラストでの説明が困難なところを中心に文章で補足するといいです。
仕上げの装飾
画像、各種フォント設定、見出しなどを整えます。
色を多用しすぎると読みにくくなることに注意。また、背景画像を使う場合は、文字が読みにくくならないようにフチ取りなどの工夫を加えます。
まとめ
企画書は、ゲームのコンセプトを整理し、関係者に明確に伝えるための重要なツールです。アイデアを明確にし、制作の指針を決める役割を担います。
ぜひ自分のゲームアイデアを形にするための企画書を作成してみてください。
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